Akane's Lab はじめてのひとりぐらし inドイツ

24歳ただいまドイツで奮闘中。

Apfelsaftschorle に見る人生学?

ドイツと言えばビール。

ですが、レストランやカフェに行くと必ずある人気の飲み物は、Apfelsaftschorle 。

この寒い季節にも、老若男女に好まれる飲み物です。

 

 

Apfelsaftschorle。

発音は、アプフェルザフトショーレ、といった感じ。

 

Apfel = りんご 

Saft = ジュース

Schorle = スプリッツァー

 

そう、Apfelsaftschorle とは、りんごジュースのソーダ割り。

りんごジュースに炭酸水を混ぜればできちゃいます。

万人に人気のようで、零度以下のこの寒い冬にも、多くの人々が注文しています。

 

 

Apfelsaftschorle に見る人生学

友人たちと何度かカフェやレストランに行く経験をしたあと、気づいたことがありました。

友人たちは、メニューを見なくても自分の注文したいドリンクを決めてしまうのです。

 

お店に入って席に着くと、しばらくしてお店の人が飲み物を聞きに来てくれます。

友人が「Apfelsaftschorle 」と注文したあとに焦ってメニューをめくって決めることがよくあります。

そしてほぼ毎回、友人がお店の人に、もう少し待ってください、と言ってくれる始末。

そこからじっくりメニューを読んで、注文が決まるのはいつもわたしが最後。

わたしは何かと決断が遅いので、ただ単にそれが原因だと思っていました。

 

しかし先日、ある田舎まちのステーキレストランで食事をしたときのこと。

テーブルにメニューカードがない状態で友人たちが飲み物を注文し始めたのです。

?!?!?!?!?!

待て待て、メニューを見ずにどうやって飲みたいものを決める?!

意味が分からん!!

 

わたしは、その場で友人に質問しました。

すると、

「自分が飲みたいものはもう決まっているし、大体どのレストランでも同じものが置いてある。無いと言われたら違うものを頼めばいい。」

とのこと。

 

はぁ~…わたしの質問は続きます。

わたし「もし、お店に新しいドリンクや珍しいものがあったらどうするの?ココナッツとか。」

友人「ココナッツ?!それはあり得ないな。」(断言…)

わたし「…もしApfelsaftschorle じゃなくて、オレンジと桃のジュースがあったら?わたしならそっちを選びたい!」

友人「オレンジと桃?うーん、、あんまりない組み合わせだね、、特別なところならあるかもしれないけど。」

 

ほぉ~…どこでも同じようなメニューだと面白くないな…

友人いわく、ドイツの人びと、特に田舎の人は、新しい味に挑戦するよりも、美味しいとわかっているものを好むのだそう。

ドイツの人は食に対して保守的、という噂(?)は、あながち間違いでもないのだろうか。

 

しかしそのときわたしは気づきました。

もしかして、ドイツの人(メニューを見ずに注文を決められる人)の方が、自分の欲しいものを把握できていて、自分のからだの声を聴くことができているのかも?

わたしのようにメニューを見て決める場合、選択肢のある中から決めることになります。

寒いからホットチョコレートが飲みたいと思っていてお店に入っても、メニューの中にミックスベリージュースがあればそっちを選んでしまうかもしれない。

 

選択肢を与えられて決めるのではなく、白紙の状態で決断をすること。

何を選ぶことができるかではなく、自分が何を求めているか。

自分は何がしたいのか、という問いかけは、今まで何度もぶち当たってきたようで、実は意外とあまり持つことができていなかったような気がします。

選択問題ではなく自由記述をたくさん経験して、創造力と自分とのコミュニケーション能力を高めていきたい。

 

と、Apfelsaftschorle に人生を学んだのでした。

 

 

でもやっぱり食べものに関して言うと、珍しい味や新しい味に出会いたい…

自由記述は他の場面で鍛えよう。

レストランではこれからもメニューをじっくり読んで選ぶことになりそうです(笑)